遺書。

死ぬまで生きる。その記録です。毎日、午後9時更新。

何もなくても恐怖に怯える。

 不安が強く朝から酒浸りになっている。それでも良いことがあるもので、酒の力でウトウトしたようである。

 ただ、ウトウトすると、ものすごい恐怖に襲われることがある。今日もウトウトッとして無防備なところで恐怖感に襲われた。

 この恐怖感、誰に説明しても判ってもらえない。私自体、初めて感じたのは40歳を過ぎてからのことである。一生、味わわない人も多いだろう。

 ただ、初めて感じたときのことは覚えていて、東京拘置所に入れられてシェスタの時間のことだった。

 皆、拘置所に入れられるというのは、さぞかし恐怖だったのだろうなどと言うが、それ自体は恐怖ではない。

 そもそも、私の犯した罪というのは微罪であり、判決では無罪になる可能性の方が高いものだった。

 当時、私は父に脅迫されており、むしろ法務省に庇護されたというような気持ちもあった。

 なので、拘置所に入れられたことが直接の原因ではない。むしろ安堵する環境であると言えよう。

 しかし、そういうときに、例えば今日の場合、酒で弛緩しているときに、死ぬほどの恐怖感に襲われるのだ。