昨日と一昨日で6軒の酒場を梯子している。複数のバーに行ったからできた経験を、バーで原稿用紙にパーカーの簡易万年筆(5th インジェニュイティ)で認めて、なかなか良い出来の文章であると自画自賛していたのだが、原稿を電車の中に忘れて来てしまった。
しかし、このパーカー5th、1年ぶりに使ったのだがインクがカラカラだった(替えのインクを持っていた)。ぺんてるのプラマンは先が太いし、新しく出たコクヨの簡易万年筆は、どうなのだろう。
さて、書き直そうと思ったのだが上手くいかない。ちょうどブロ友がTwitter(X)に昼間からビールを飲んでいるポストをしていたので、ビールでも飲んでみることにする。
大体、酒が入っての文章というのはロクなものではないし、そもそもキーボードが叩けないから原稿用紙に書くのだが、文字が読めたものではない。しかし、今日は、ある恩師で文学者(文学の学者・大学教授)を忍んで飲ませていただく。
さて、昨日の1軒目は文京区(と敢えて書く)にある老舗のバーで飲んでいた。その前の日に忘れ物をして取りに来て、忘れ物を渡されて、お帰りになっても結構ですという態度だったのだが、せっかく来たので飲むことにしたのだ。
そこで勧められたのが「モーニングフィズ」。牛乳の入ったジンフィズである。バーテンダー(マスターの御次男)曰く、進駐軍の宿舎と言われていた戦後の東京會舘で、朝から飲みたいアメリカの将校たちが、酒と判らないように牛乳を入れさせたものだそう。朝に供されるので「モーニングフィズ」という訳だ。
それから私はジンフィズを巡る旅に出て(というのは大袈裟)いろんな種類のジンフィズを飲み、最後に渋谷の行きつけのバーに辿り着いた。ここのマスター(名刺ではバトラーを謳っているが、こんな偉そうなバトラーは見たことがない)は、私の酒量を心得てくれていて、ストップを掛けてくれるのだ。
ちょうど中国からの留学生(しかも女性)が来ていて、カクテルの勉強? をしていた。学生の分際とはいえサンジェルマンを頼んでバーテンダーに卵を使い走りさせられていたという、なかなか傲慢なバーテンダーである。
便乗する客はいないかというので、私はゴールデンフィズをオーダー。お、ちゃんと卵白に卵黄と考えているじゃん、とバーテンダーに言われる。ムカつく口の利き方、何とかならないものかねと言ったことがあるが、師匠にも指摘されていたらしい。
そして、その女の子が次に出されたのが、冒頭、私が頼んだ「モーニングフィズ」であった。私は全然、見ていなかったのだが、上と同じエピソードが語られ、「…で、東京會舘で供されていたので『俗称・會舘フィズ』と言う」と結論だけ違う。
で、私は、さっき、まったく同じ話を聞いたのだけど、そのカクテルの名前はモーニングフィズと言われたぜと言った。そうすると、文京区のバーテンダーは札幌の東京會舘に勤めていたバーテンダーに弟子入りしていたそう。私はてっきり、親父さんの元でしか働いたことがないと思っていた。
他方、渋谷のバーテンダーの師匠のバーテンダーは、山王ホテルだかパレスホテルだかどこだか、ホテルで修業した人らしい。なので、東京會舘内部の人間の言い方か、外部の人間の言い方かという話らしいのだけど、どうも電車に忘れてきた初稿ように上手く締めくくれない。
読み直すのが怖いので、もっと飲みます。誤字脱字、文章の齟齬は御容赦。また、モーニングフィズ(會舘フィズ)の写真もあるのだが、店名が入ったコースターが写っているので割愛する。
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